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戦後(いくさあと)

 

 あの頃、俺たちはいつも戦っていた。
 周りにいるのは、敵か味方かどちらかしかなかった。
 立ち止まったら負けだと思った。だから走り続けた。決して後ろを振り向かずに。だから、周りの連中が次々とギブアップして、白旗を振る中、俺とアイツだけは挫けなかった。 いくら白い目で見られようと、ボロボロになろうと、俺は戦いに参加し続けた。
 そんな俺も、何事もなかったかのように、今では平和に暮らしてる。でも、ときどき考える。アイツはあの頃のことをどう考えているんだろう。
 確かにアイツは戦友だった。でも、俺たちは男だ。女みたいにいつも一緒にいたりするわけではない。
 そんなアイツの名は……。


 321……。
 チャイムが鳴り響いた途端、俺は勢いよく教室を飛び出した。
 やっぱり席は窓際に限る。そう実感できるのが購買が開く、この二時限目の終了のチャイムの時だ。
 ウチは男子校ということもあって、弁当を持ってきてるヤツも、学食を利用するヤツも、最低
1回は購買を利用する。殆ど購買に行くにも細心の注意が必要だ。間違っても昼休みまで待ってはいけない。そんなことしたら、あんぱんやクリームパンなど女子供の食べるようなつまらん菓子パンしか残らない。最高の激戦区である惣菜パンなんかは、それこそ購買の開店と同時に滑り込まなければ、絶対に食べれない代物だからだ。
 廊下をすり抜け、階段を降りた時、同じように購買へ走っている緑スリッパの
1年を見つけた。さすがに若い奴は足が早いな(1歳違うだけだが)。1年はちょっと得意気に俺の方を向いてまっすぐと通過した。俺は心が広いので(?)怒ったりはしない。少しだけ遠回りして別の道を走る。
 別に俺は勝負を舐めてるわけじゃない。実際には、この少しだけの遠回りが最大のポイントなのだ。それを証明するかのように、少しして、
「ばかも―――――――――ん! 廊下を走るでな――――――――――――――い!」
 物理の
(バーコード)ハゲこと今泉芳和(いまいずみよしかず)(定年間近の58才・趣味は盆栽)の声が轟いた。
 馬鹿め。「急がば回れ」という言葉を知らんのか。あの一年がまっすぐ行ったところには、ちょうど職員室がある。近道だからって職員室の前を通ろうものなら、すぐに先生に捕まって、長々と説教を食らうことになり、即ゲームオーバーだ。購買初心者の一年生はそれを知らず、平気で職員前を通ろうとするから命知らずというかなんというか……。まあ、もちろん、先生に見つからなければそっちの方が全然早いので、時には賭に出ることも必要かもしれん。だがあいにく俺はこの学校に入って二年目にもなるので、その危険は重々承知だ。だからこそ、こうやってわざわざ遠回りをするのだ。
 そんなことをしているうちに、ゴールの購買が見えてきた。スタートダッシュが効いたのか、購買にはまだ殆ど人がいない。
 やっとパン買える。そう思った瞬間、俺は地獄を見た。
『本日、店主の急病により、閉店いたします。誠に勝手ながらご了承ください』
 流暢に毛筆で書いてあるその張り紙を、穴が俺は開くほど見つめた。
「……マジかよ〜」
 ……斯くして、俺のこの休憩時間の頑張りは、全く無駄なこととなってしまった。


「アツシ、パン買えたかー」
 教室につくなり、ケンタがにやにやと笑ってそう言った。さてはコイツ購買が休みだってこと知ってたな。
「買えるはずないよな。買えたとしたら奇跡だ」
 ヨーイチも「ざまーみろ」といった様子で皮肉げに笑って見せる。……何てイヤな奴らだ。俺にはこういう酷いダチしかいないんだろうか。そう思った時のことだった。
(あつし)、よかったら次の休み時間にでも、僕がコンビニでパンでも買ってこようか」
 モンブランがそう言ってにっこりと笑った。まさに天使のお告げ。やっぱ、持つべきものは中学時代からの気の知れた友人だよな。
「うう、なんてイイ奴なんだ、お前は。……んでも、なんか悪ィよ」
「アツシでも遠慮なんてすることあるんだな」
 ケンタが大げさにのけぞってそう言った。
 途端、モンブランは少しびくっとして顔がひきつった。
「バカ、モンブランはお前らとは違うんだよ」
「別に僕は気にしないよ。どうせ、今泉先生に買い出し頼まれてるし、そのついでだから」
「なんだよ、お前、またVハゲにやっかいごと言いつけられたのかよ。ったく、要領悪ィなァ」
 モンブランは全く気にしてないように笑う。
「別に僕はやっかいごとだなんて思ってないから。それに今泉先生、話してみれば結構いい先生だよ?」
 Vハゲをいい先生と言うことができるのは、おそらくモンブランだけだろう。モンブランは温厚で人を滅多に嫌わない奴だからな。
 ともかく、Vハゲの話はどうだっていいんだ。俺は急いで話を戻す。
「や、でもマジで悪ィし、俺も一緒に行くことにするわ」
「分かった。じゃあ、僕、次の授業の教材取りに行かなきゃなんないから」
 そう言って、モンブランは教室の外へと出ていった。
「はあ、行ったか」
 ケンタが途端にホッとした顔になる。
「アツシ、よく
大木(おおき)と友達やってられるな」
「モンブランはイイ奴だし、話も合うからな。別にフツーの奴だよ?」
「でもオレは苦手なんだよ」
「実はおれも」
 ヨーイチが遠慮したように手を上げる。
「何て言うか、人に媚び売ってるみたいでいけすかないんだよ」
「ノリも悪いし、話もつまんねーし」
 少しムッとして
2人を睨むと、すぐに言葉を止めた。が、すぐにケンタが遠慮したように尋ねる。
「でもさ、アツシ。アイツと一緒に居て、ヤじゃねーか」
「どうしてだ?」
「アイツ、顔いいじゃん。なんか引き立て役みたいで」
 くだらん。んなくだらん嫉妬で人を扱き下ろすなんざ、つまらん男のすることだ。モンブランは確かにルックスがいい。濃い栗色の、髪に長身の甘いマスク。でも、そんなことはちっとも関係ない。モンブランはモンブラン、どうしてそんなことが分からんのだ。
「ところでお前、どうして大木のことをモンブランって呼んでるんだ?」
 俺が相当恐ろしい顔をしていたのか、ヨーイチは咄嗟に話を変えた。
「ん? アイツの名前大木
栗生(りつき)だろ。だから」
「わけわかんねー」
「もしかして、大きな栗の木の下で〜って、栗繋がりってことか?」
 俺がうなずくと、ケンタとヨーイチはあきれたような顔でため息をついた。

 


 

 というわけで、3時限目の授業は何の問題もなく終了した。ついさっきまで俺は何をしてたんだっけ…………………………っと、考えるのはやめとこう。どうせ思い出すことなんかできっこない。
「モンブラン、コンビニ行こうぜ」
「あ、うん」
 後ろから声をかけると、モンブランは少しびくっとしたものの、声の主が俺だと分かると、安心したように微笑んだ。
 ……まだ、傷は癒えてないんだな……。
 こんな調子のせいで、コイツはホモと勘違いされたこともある。でも、それは大きな間違いだ。コイツは、極度の対人恐怖症なのだ。俺を含め、数人以外とは一対一で話すことさえままならんのだ。まあ、そういう意味では、Vハゲはモンブランと波長が合ったんだろう。滅多に人と(先生だろうと)話そうとしないコイツが、ずいぶんとなついてるみたいだからな。
 人込みを歩くとき、モンブランは一人だとヘッドホンがなければ歩けない。
 話しかけられても、人の目を見ることができないし、言葉が上手く出てこない。
 原因は分かっている。
 ……俺たちはかつて戦友だった。
 モンブランはその戦いの後遺症でこうなった。
 そして俺は……。
「敦? 早く行かないと、四時限目に間に合わなくなるよ」
 モンブランの声に、やっと俺は正気に戻った。いかんいかん、どうも調子が悪い。ケンタたちにあんなことを言われたからか、過去のことを思い出してしまったのだ。
「よっし、行くか」
 ……正直、あの過去は思い出したくない。俺は、全てを忘れて立ち上がった。


 学校から一番近くのコンビニについた時、俺はとあることに気がついた。
 自然と吐き気がして、顔色が悪くなる。
「どうしたの?」
 すかさず、モンブランは俺にそう尋ねた。俺は何も言わず、ただただコンビニのレジを指さした。コンビニの店員は、若い女ばかりだった。それだけでモンブランは全てを理解したみたいだった。
「しょうがない、他のコンビニ行こうか」
「……スマン」
「いいって。仕方ないよ……僕があれから対人恐怖症になったように、敦にも後遺症はあるんだから、サ」
「四限、サボることになっちまうぞ?」
 四時限目は確か、Vハゲの物理だ。俺はともかく、折角上手くやってるモンブランまで道連れにすることは……。
 そこまで考えたところで、モンブランは俺のほっぺたを思い切り掴んで引っ張った。
「――つっ!」
 声にならない痛みで、俺はその場に座り込んだ。見ためによらず、コイツは力が強い。顔を上げると、珍しくモンブランが怒った顔をしていた。
「僕にまで気を使うなよ。……最近敦、疲れてるだろ? 
健太(けんた)君や洋一(よういち)君たちに話合わせて、無理ばっかりして」
 図星をつかれ、俺は何も言えなかった。
 そこまで気づかれてるとは、思ってもみなかった。
 なんつーか、……やっぱり、モンブランだなぁ。時々コイツは俺よりも俺のことを知ってるんじゃないかと思える時がある。
「じゃあ、……もう
1件別のコンビニに寄ってもらっていいか?」
「もちろん」


 ……あの頃、俺たちはいつも戦っていた。
「ゲー、アツシだ。アツシが来るぞー」
「あたしに近寄らないでよ、気持ち悪い」
「悪いけど、敦くんの側にいると、私まで苛められるの」
 周りにいるのは、敵か味方かどちらかしかなかった。
 いじめ。
 学校によくありがちな、その
3文字で片付けられることだ。中学時代、それに俺とモンブラン……栗生は曝されていた。
 担任はあてにならなかった。いじめられるのはお前たちにも原因があるからじゃないのか? お決まりのセリフ。でもな先生、甘すぎるよ。今じゃ、誰がいじめに合うかなんて分からないんだ。誰だってそのターゲットになり得るんだよ。ささいな考え方の違いや、習慣の違いで、それは起こる。「違い」は「個性」とは認められない。ただ、線からはみでた奴として、排斥されるだけだ。
 他にもいじめられている奴らはいて、なんとなく仲間意識が生まれた。でもその「仲間」は、次々と学校を休むようになり、戦線離脱していった。でも、俺と栗生は意地でも学校を休まなかった。強かったわけじゃない。逃げ出したくなることなんてしょっちゅうだった。
 でも、一度逃げたらもう逃げる選択肢しか選べなくなる。それが嫌で、俺たちは学校へ通い続けた。
 受験が始まる
3年生になったころには、自然といじめはなくなった。多分、飽きたのだろう。そういうものだ。
 俺たちは勝ったんだ。その時はそう思った。
 けれど、後遺症が残った。
 人の悪口を恐れた栗生は対人恐怖症になった。人込みが怖くなり、ヘッドホンがなければ歩けなくなった。人のざわめき声が、全て悪口に聞こえて怖いんだそうだ。
 そして俺は、若い女に近寄れなくなった。 購買のタルみたいな体型のおばちゃんなら大丈夫なのだが、とにかく若い――特に同年代の――女がだめだ。
 別に興味がないわけではない。でも近寄ると、怖くなるのだ。いつかのように、心をずたずたに引き裂かれそうで。
 数あるいじめの中でも、女の悪口は怖い。時に男より攻撃的で辛らつな言葉を浴びせかけられた。そのせいだと思う。俺は、未だに若い女が苦手だ。
 ……さっきのコンビニには若い女の店員ばかり居た。たかが会計と思うかもしれない。けれど、俺はその「たかが」ができない。
 もし釣りを渡される時、手がふれてしまって、「気持ち悪い」と言われたらなどと考えたら、怖くてたまらなくなる。
 被害妄想だっていうのは分かってる。
 分かってるんだけど……なぁ。
 高校に入り、長い間戦いをしていなかった俺は、今、人に嫌われることを極端に恐れてる。幸せであれば幸せであるほど不安になってしまう。俺自身でさえそのことに気づいてなかったっていうのに、栗生は一発で気づいた。
 傷を舐め合っているだけかもしれない。それでも、俺は、俺たちは前に進むことが怖い。 いつまでも、中学時代に縛られ続けているんだ。

 


 

 学校から10分ほどかかる、2件目のコンビニが見える距離までさしかかった時のことだ。
「今、ヒマ?」
 背後からかけられたその声に、背筋がすっと冷たくなっていくのが分かった。若い女の声だ。
 恐る恐る顔を上げると、そこには重そうな睫の派手な化粧にパンツが見えるほどの短さのマイクロミニのスカートに白のルーズソックスの、いかにも「今時!」といった感じの女子高生が一人、立っていた。おそらく、モンブラン狙いの逆ナンだろう。
 俺とモンブランは目を見合わせた。数秒後、とにかく逃げようということで意見が一致する。別に話し合ったわけでもないが、そういうことは何となく分かる。
 俺は若い女に近寄りたくないし、モンブランだって人と関わるのは極力避けたいはずだ。
 歩調を早め無視するものの、敵もなかなか手ごわい。
「ねー、どーせ学校サボッたんでしょ。あたしとどっか遊びにいこーよ」
 なおも、女はまとわりついてくる。
「いいじゃん、いこー」
 甘ったるい声と金木犀みたいな強烈な匂いが、辺りに充満する。
 ……なんだか気分が悪くなってきた。でも、モンブランはもっと酷かった。よく見ると、もう顔色が真っ青だ。
 仕方なく、俺は追い払う役を引き受けることにした。立ち止まり、精一杯の勇気を出して、言葉を声にする。
「折角だけど、俺たち急いでるから」
 その言葉を言うのに、どんなけ力をふりしぼったろう。しかし、女は鼻でせせら笑った。
「別にあんたになんて聞いてないって。ブサイクのクセに調子にのるなっつーの」
 ……心臓にナイフをぐさりとつきつけられたような気がした。久々ながらこれは痛い。
「大体、あんたみたいのナンパする女がいるわけないじゃん。勘違いするなってヤツ?」
 その瞬間、黙りこんでいたモンブランが女に向かって腕をふり上げた。
 もしかして殴ろうとしてるのか? あの温和なモンブランがか?
「モンブランッ! や、やめろって」
 俺が叫ぶと、モンブランは勢いよく降り下ろした拳を寸止めした。
「な、何ィ? グーで女殴るつもりィ? サイテー!」
「……何がサイテーだよ、ざけんじゃねェ」
 はっ? 今の、俺のセリフじゃない……っつーことはもしかして、モンブランが言ったのか?
 まさか、な。第一、いつものモンブランよりも
1オクターブは声が低かったし。
「殴るのがいけないっていうのかよ?」
 オイオイ、いけないに決まってるだろ? どうしちまったんだよ、モンブランの奴。
 おかげで、さっきまで感じてた目の前の女子高生に対する怒りや悲しみなんつー感情はすっぽりと抜け落ちちまった。
「当たり前でしょ? 女は男より弱いんだから」
 女子高生は顔をしかめてモンブランに食ってかかった。
「はっ、弱いねェ、よく言うよ。だったら、お前が言った言葉は暴力じゃないって言うのかよ? 傷つかないとでも思ってるのかよ?」
 俺はモンブランを見てみる。そこに居たのは、紛れもなく中学時代共に戦った戦友だった。
 ……そういえば
23回位だけモンブランが今みたいに怒ったのを見たことがある。自分のことについては何を言われたって黙っていたコイツが、仲間の一人をけなされて怒ったんだ。コイツが怒るのは、いつだって友人が謗られた時だけだった。
「確かに、殴ればアザになったり血が出ることもある。でもそんな怪我、いつかは直る。言葉の暴力でできた傷はなかなか癒えないっていうのに」
 モンブランが一歩前に出ると、女子高生は脅えたように後ずさった。
「知ってるか? 何か言われる度に、生きてる資格がないって言われてるような気がするんだぞ! そんな気持ちがお前に分かるか?」
 感情的になったのか、モンブランの目からは次から次へと涙がこぼれ落ちる。俺はもうそんなモンブランを、見ていることができなかった。
「モンブラン! もういいって、俺はもう大丈夫だから」
「敦、止めるな。お願いだから……」
「止めるよ。もう戦いは終わったんだ。……終ったんだよ、栗生」
 モンブラン、いや栗生は、少しの間肩を震わせていたが、じきに自分を取り戻したみたいだった。
 いつの間にか、女子高生はいなかった。多分、逃げたんだろう。
 顔を上げると、栗生はいつもの
栗生(モンブラン)に戻っていた。
「敦、あんなヤツの言うこと、気にしちゃ駄目だよ」
「もう気にしてねーよ。それよりお前、相変わらずキレると怖いな」
「ははは、忘れてくれよ。あれは昔の敦のマネだよ」
 何? オレのマネ? 確かに昔はオレもよくキレたけど……あんなにガラが悪くなかったと思うケド。
「それに僕、敦の顔、別にブサイクじゃないと思う」
「そ、そうか?」
「うん。個性的で僕は好きだよ」
 ……どういう意味だよ、オイ……。
 文句を言ってやろうとした時のことだ。
「そういえば、敦に栗生って本名で呼ばれるのって久しぶりだ」
 そう言って、少し前を歩いていたモンブランは、振り返りにっこりと笑った。
「バーカ、お前なんかモンブランで十分だ、ボケ」

 



 

 高校に入学してすぐのことだ。

「そういえば、栗生、高校入って随分と丸くなったよな」
「う〜ん、敦にだけは言われたくないセリフだな」
「何つーかなー、昔から温厚ではあるんだけど、前より視線に鋭さが無くなったような気がする」
「そう? 自分ではよく分かんないよ」
「角が取れたっつーか」
「だったらきっと、栗の
(いが)が取れたんだよ」
「あ、お前栗生だもんなァ。うまいこと言うじゃん」
「お褒め頂き光栄です」
「でも、毬が取れただけじゃねーな。さらに、甘く煮てペースト状にしたような……あっ! 俺、今すごくいいこと考えた!」
「……敦のイイコトって、大抵下らないんだよね……なんか聞きたくないよ」
「んだよ、聞けって。今日からお前はモンブランだ」
「モンブランって、あのケーキの?」
「そうそう、あのモンブラン」
「……冗談、だよね」
「いーや、マジマジ、超マジ」
「さて、と。次は今泉先生の物理か。早く準備しないとな」
「無視すんなって。いいじゃん、モンブランは美味いんだからさ」

 


よかったら、感想を聞かせて下さい。 

 

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